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子宮頸部悪性腺腫が産生する特異的ムチン
石井 恵子
1
1長野県がん検診・救急センター検査部病理
キーワード:
悪性腺腫
,
胃型ムチン
,
HIK 1083
Keyword:
悪性腺腫
,
胃型ムチン
,
HIK 1083
pp.796-798
発行日 2000年7月15日
Published Date 2000/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542904445
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1.はじめに
子宮頸部の悪性腺腫は1870年にGusserowにより,"組織学的に良性病変を思わせるにもかかわらず,臨床的には予後不良"と初めて記載された特異な病変である.頻度は子宮頸癌の1%にも満たない比較的まれな腫瘍と考えられてきた.しかし実際は細胞異型が乏しいため,既存の頸管腺との区別が難しく,特に初期変化は見過ごされてしまっている可能性がある.
組織学的には,従来は"正常頸管腺に類似した,核が基底に位置する1層の粘液分泌性上皮より成る腺管から構成されているが,どこか一部に低分化な部分が見いだされる"と言われてきた.ところが手術例の詳細な検討の結果,本腫瘍は胃幽門粘膜の形質を発現していること,上に述べた典型的な腺管のほか,異型性を欠く胃上皮化生様の腺管や,異型が明らかな腺癌組織が共存していること,さらに約2割程の頻度で腸型の形質発現を示す腺管の混在を認めることが明らかとなった1)(図1).

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