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特集 肩こりを科学する
肩こりに対する漢方治療と頚部筋緊張—呼吸・自律神経連関の統合的理解
Kampo Treatment for Shoulder Stiffness: An Integrated Perspective Linking Neck Muscle Tension, Respiration, and Autonomic Function
田原 英一
1
Eiichi TAHARA
1
1福島県立医科大学会津医療センター漢方医学講座
1Department of Kampo Medicine, Aizu Medical Center, Fukushima Medical University
キーワード:
肩こり
,
shoulder stiffness
,
漢方医学
,
Kampo medicine
,
自律神経
,
autonomic nervous system
Keyword:
肩こり
,
shoulder stiffness
,
漢方医学
,
Kampo medicine
,
自律神経
,
autonomic nervous system
pp.957-960
発行日 2026年8月25日
Published Date 2026/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.055704330610080957
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- 参考文献 Reference
肩こりは日本で頻度の高い症状であり,単なる筋緊張ではなく,姿勢異常や精神的ストレス,自律神経異常が関与する多因子病態である.本稿では,頚部筋緊張を起点とした全身連関として肩こりを再構築し,呼吸および自律神経との関連から漢方治療の意義を検討した.頚部筋の過緊張は横隔膜運動を制限し浅速呼吸を招き,低CO2状態を介して自律神経の不安定化や不安・不眠を引き起こす.このため肩こりは「筋緊張-呼吸異常-自律神経異常」の連鎖として理解できる.漢方医学ではこれを「気・血・水」の異常として捉え,筋緊張には葛根湯や芍薬甘草湯,肝鬱には柴胡剤,呼吸異常には半夏厚朴湯,水滞には苓桂朮甘湯,瘀血には桂枝茯苓丸などを用いる.肩こりは全身ネットワークの破綻として理解され,漢方は証に基づく個別化治療により多面的に介入し得る.今後は呼吸や自律神経指標を用いた客観的評価が重要である.

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