特集 精神療法における治癒とは
集団精神療法の終結と「治癒」―「治った」は自分で決める
田辺 等
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1北仁会旭山病院
pp.667-671
発行日 2024年10月5日
Published Date 2024/10/5
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はじめに―集団精神療法について
集団精神療法は,精神疾患や心理的問題を持つ複数のクライアントを対象に,治療または心理的支援のための集団を編成して行う精神療法・心理療法である。
集団精神療法の治療者は,個々のクライアントの治療のために,全体の集団力動を理解しながら,集団と参加メンバーに必要な働きかけを行う。セラピストは複数の場合もある。
クライアントは,セラピストや他のグループメンバーとの対話を通して,症状や不適応行動の改善,感情や行動のコントロール,現実検討力の向上など,それぞれの治療課題に取り組む。
集団精神療法は,精神疾患のほかに,がん,慢性疼痛の患者や矯正施設でも取り組まれている。当事者以外の障害者家族,依存症家族にもグループを活用した心理的支援があり,多様な領域で,多様な対象に,多様なグループが実施されている(田辺,2017)。
治療グループの人数は,4,5人の小グループから30人程度までだが,病棟全体が参加する入院者「コミュニティミーティング」ではさまざまな診断の入院患者50人ほどの大グループになることもある。
治療期間は,一定のセッション数で終了する有限のものと,エンドレスに開かれるオープンエンドのものとがある。メンバーを限定するものはクローズド,追加参加ができるものをオープン,欠けたメンバーの補充のみ行うのをスローオープングループという。

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