特集 26ケースで学ぶ臨床心理アセスメント――インテークとフィードバックをつなぐ〈スキル7〉
破局をめぐる「衝突」――カップルカウンセリング
高井 美帆
1
1Sky Counseling & Consultation Tokyo
pp.160-165
発行日 2025年8月30日
Published Date 2025/8/30
DOI https://doi.org/10.69291/cp25070160
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1 はじめに
双方が絆の修復を求めてカウンセリングに臨むカップルもいれば,片方が破局を望み,他方が関係性の継続を望むカップルに出会うこともある。また,カウンセリング開始時点で片方が別離を口にしているカップルが,必ずしも破局を選ぶとも限らない。別離するしないのクライアント(以下,CL)の選択にかかわらず,「別れたい」という言葉の真意を探索する作業を通し,関係性で発生する衝突のサイクルを和らげること,また曖昧な表現,誤った推測や誤解などの連鎖によってこじれた状態をセラピスト(以下,TH)と共に安全感のなかで整理する取り組み自体が,これまでの関係性にはなかった新しい意味や自己・他者理解を生み出すこともある。本稿では,Emotionally Focused Therapy(EFT)を用いたカップルカウンセリングにおけるアセスメントの概略を紹介し,面談開始時点で関係の継続・解消を巡って双方の意見が一致しないカップルの事例を示し,アセスメントの初期段階で行う介入の例を挙げる。

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