論評
日本における〈病院の待ち時間問題〉の30年 ―「3時間待ちの3分診療」言説はどこまで妥当か
入部 寛
1
1国立保健医療科学院 医療・福祉サービス研究部主任研究官
pp.12-18
発行日 2026年5月21日
Published Date 2026/5/21
DOI https://doi.org/10.57527/JUNPO3000004
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はじめに 日本国民は、1961年から国民皆保険を共有の資産として持ち、短期、中長期のさまざまな問題に対処しながら、皆保険体制を維持している。制度の利用者(ここでは患者)としてみた場合、医療機関での待ち時間の問題は小さくない。外来診療における「3時間待ちの3分診療」[注1]といった揶揄は、混雑する病院や診療所を評して今なお使われる。 しかし、ひと昔、ふた昔前に比べると、日本の医療機関は機能分化を推進することにより診療機能と患者の病気・怪我の軽重のミスマッチは小さくなり、また、個々の医療機関のオペレーションとして予約制を導入する医療機関の増加により待ち時間を減少させていると思われる。

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