随想―視診・聴診
痛くも痒くもないが
高山 哲夫
1
1中津川市・国保坂下診療所長
pp.36
発行日 2025年11月21日
Published Date 2025/11/21
DOI https://doi.org/10.57527/JUNPO2982014
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健診結果を携えて56歳のⅠさんが受診しました。尿蛋白が「2+」です。さかのぼってⅠさんの健診結果を見ると数年前から尿蛋白が「2+」です。 「Ⅰさん、今までなぜ治療を受けなかったのですか?」。化石医師の問いかけに、「いえ、毎年チェックされて受診するのですが、『生活に注意して経過を見ましょう』と言われるだけでした」。「えっー、その後は受診されなかったのですか?」。「はい。痛くも痒くもなく、何ともないですから。それに毎年健診がありますから」。
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