随想―視診・聴診
大変、どうする?
高山 哲夫
1
1中津川市・国保坂下診療所長
pp.15
発行日 2025年7月21日
Published Date 2025/7/21
DOI https://doi.org/10.57527/JUNPO2970006
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梅雨に入って、その日は激しい雨でした。93歳のⅠさんは予約の時間より遅れて診療終了間際に受診されました。開口一番、「タクシーがつかまりませんでした」。 「雨の日だからタクシーも出払っているのかな」。ふと、そんなことを思いました。「『どこへ行っているのかわからない、連絡もつかない』と言われました」。情報網が発達した現代、しかも配車が一番大切なタクシー会社がなんとお粗末だ。そんな思いを抱いた化石医師に、「結局、タクシーがつかまらないし、送ってくれる家族もいないので歩いて来ました」。
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