特集 アレルギー疾患
治療 最新の考え方に基づく治療選択
遷延性および慢性咳嗽の鑑別と治療
石浦 嘉久
1
1関西医科大学内科学第一講座呼吸器アレルギー内科
キーワード:
▶咳嗽はその持続期間により,3週間以内の急性咳嗽,3週間以上8週間以内の遷延性咳嗽,8週間以上持続する慢性咳嗽に分類される.
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▶急性咳嗽の32.1%,遷延性咳嗽の68.3%が慢性咳嗽に移行する.
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▶咳嗽はその性状により,乾性咳嗽と湿性咳嗽に大別される.
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▶慢性咳嗽の原因疾患として咳喘息,アトピー咳嗽,副鼻腔気管支症候群が三大原因疾患である.
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▶アトピー咳嗽と咳喘息は合併も多く鑑別に注意が必要である.
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▶咳喘息および気管支喘息における咳嗽は迷走神経に含まれる求心性Aδ線維の興奮により惹起されるため,気管支拡張作用のある薬剤を中心として処方する.
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▶アトピー咳嗽における咳嗽は迷走神経に含まれる求心性C線維の興奮により惹起されるため,C線維に作用する薬剤を中心として処方する.
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▶副鼻腔気管支症候群における咳嗽は14または15員環マクロライド系抗菌薬や去痰薬で治療するが,最大の効果が得られるまで2~6ヵ月かかる.
Keyword:
▶咳嗽はその持続期間により,3週間以内の急性咳嗽,3週間以上8週間以内の遷延性咳嗽,8週間以上持続する慢性咳嗽に分類される.
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▶急性咳嗽の32.1%,遷延性咳嗽の68.3%が慢性咳嗽に移行する.
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▶咳嗽はその性状により,乾性咳嗽と湿性咳嗽に大別される.
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▶慢性咳嗽の原因疾患として咳喘息,アトピー咳嗽,副鼻腔気管支症候群が三大原因疾患である.
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▶アトピー咳嗽と咳喘息は合併も多く鑑別に注意が必要である.
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▶咳喘息および気管支喘息における咳嗽は迷走神経に含まれる求心性Aδ線維の興奮により惹起されるため,気管支拡張作用のある薬剤を中心として処方する.
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▶アトピー咳嗽における咳嗽は迷走神経に含まれる求心性C線維の興奮により惹起されるため,C線維に作用する薬剤を中心として処方する.
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▶副鼻腔気管支症候群における咳嗽は14または15員環マクロライド系抗菌薬や去痰薬で治療するが,最大の効果が得られるまで2~6ヵ月かかる.
pp.1508-1514
発行日 2026年10月1日
Published Date 2026/10/1
DOI https://doi.org/10.50936/mp.43.10_024
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はじめに
咳嗽はプライマリケアの場において最も日常的に遭遇する症状の一つである.咳嗽は本来生体防御反応の一つであるものの,長期にわたり遷延・難治化した場合には,生活の質quality of life(QOL)や学校,仕事,社会生活に深刻な疾患負荷を与えうるため臨床の場では重要な課題となりうる1).さらに咳嗽を訴える患者は年々増加しつつあり,わが国の研究における慢性咳嗽患者数は,医療機関を受診していない場合も含め10%強となるとされている1).可能な限り原因を見極めて疾患特異的な治療を行うことを目的として,わが国においても咳嗽に関するガイドラインが整備され咳嗽診療が体系化され推奨されてきた2,3).これと並行してわが国における急性,遷延性および慢性咳嗽の頻度に関する疫学調査が行われた4,5).これらの実臨床における研究を通して,疾患に応じてその原因となる生体内因子を制御することにより治療が可能であることが徐々に明らかとなってきた2,3).しかし一方でunexplained chronic cough(UCC)として分類されている,詳細な検査を施行してもなお原因を特定できない疾患群が存在することも事実である1).

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