特集 新型コロナウイルス感染症UP-TO-DATE 2021
2.新型コロナウイルス感染症の病態と免疫
久保 創介
1
,
山岡 悠太郎
2
,
宮川 敬
3
,
梁 明秀
4
1横浜市立大学医学部微生物学教室/横浜市立大学医学部呼吸器病学教室
2横浜市立大学医学部微生物学教室/関東化学株式会社技術・開発本部生命科学研究所
3横浜市立大学医学部微生物学教室准教授
4横浜市立大学医学部微生物学教室教授
pp.10-17
発行日 2021年4月30日
Published Date 2021/4/30
DOI https://doi.org/10.34449/J0108.05.01_0010-0017
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2019年12月に中国湖北省武漢市で初めて報告された新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)はまたたく間に全世界に広がり,公衆衛生上かつてない程の大きな課題に発展している.新興感染症に対する効果的な治療法の開発には病態への深い理解が必要不可欠であるが,新型コロナウイルス感染症(COVID-19)では,宿主の免疫応答が従来知られてきた感染症とは異なる動態を示すことが,徐々に明らかになっている.本稿では,免疫応答のなかでも液性免疫の主体となる抗体に焦点を当て,COVID-19における免疫応答と病態に関する最新の知見や,獲得免疫から逃避するウイルス変異株について概説する.
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