ウイメンズヘルス
癌に伴う骨病変と骨粗鬆症
松本 俊夫
1
1徳島大学藤井節郎記念医科学センター顧問/徳島大学名誉教授
pp.57-60
発行日 2015年3月31日
Published Date 2015/3/31
DOI https://doi.org/10.34449/J0096.01.01_0057-0060
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
「骨代謝の調節系と骨粗鬆症」健常成人の骨は,常に骨吸収と骨形成を繰り返すことにより再構築(リモデリング)を営む。この両過程間に共役関係(カップリング)が維持されることで,骨量および構造が維持され,20歳前後に最大骨量(peak bone mass:PBM)に達した後,しばらく定常状態が維持される(若年成人平均値,young adult mean:YAM)。しかし,骨代謝平衡が陰性化すると,骨密度の減少とともに,構造も劣化し骨強度が低下する。この骨強度の低下により骨が脆くなり,骨折の危険性が高まった病態が骨粗鬆症である。閉経および加齢などに伴う骨強度の低下による原発性骨粗鬆症のほか,ステロイド過剰,寝たきり,関節リウマチなどの炎症性疾患,性腺機能低下症や性ホルモン枯渇治療などに伴い二次的に発症する続発性骨粗鬆症がある。
Medical Review Co., Ltd. All rights reserved.