特集 Special Article:
アルコール依存症と家族 3.医療機関での家族へのかかわり
西川 京子
1
1野ばらの会相談室
キーワード:
アルコールストレス説
,
家族システム論
,
アルコール問題維持連鎖
,
レジリエンス(復元力)
,
サバイバー
Keyword:
アルコールストレス説
,
家族システム論
,
アルコール問題維持連鎖
,
レジリエンス(復元力)
,
サバイバー
pp.20-24
発行日 2020年7月30日
Published Date 2020/7/30
DOI https://doi.org/10.34449/J0078.08.02_0020-0024
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飲酒問題による生活のストレスからアルコール依存症患者の家族は認知や感情や行動にマイナスの影響を受けた。その状態で患者の飲酒をコントロールしようとする対処によりアルコール問題維持連鎖が生じるのが明らかになった。アルコール依存症の回復と飲酒問題解消には,家族の対処の逆転による家族システムの変化が必要になった。アルコール依存症患者の家族にかかわる医療機関,行政機関,回復支援施設等は,アルコール依存症の回復と関連問題の解決と家族の孤独と自己喪失からの脱出のために,患者と家族自らに内在するレジリエンスの発揮を期待して,信頼と尊敬と責任を基本に置いた対等で暖かい患者との関係を作り家族システムの変革を援助する。家族との絆,家庭に居場所を取り戻せたときに,患者は回復への恵まれたスタートを切る。過酷な飲酒問題を抱えた家庭生活を乗り越え,自らを改革し新しい家族関係を築いた家族の経験はサバイバーに値する。「KEY WORDS」アルコールストレス説,家族システム論,アルコール問題維持連鎖,レジリエンス(復元力),サバイバー
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