総説
眼瞼けいれんとドライアイ
細谷 友雅
1
1うぐいす眼科 副院長/兵庫医科大学眼科学教室
pp.16-20
発行日 2024年4月22日
Published Date 2024/4/22
DOI https://doi.org/10.34449/J0042.19.01_0016-0020
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眼瞼けいれん(blepharospasm)は眼部局所ジストニアで,開瞼が困難になる疾患である。眼瞼周囲の筋,主として眼輪筋の間欠性あるいは持続性の過度の収縮により不随意な閉瞼が生じる疾患で,他の神経学的,眼科学的異常が原因となっていないもの,と定義される1)。近接する口周りや首,顎,喉など,他の部位のジストニアと併発するものはメージュ症候群(Meige syndrome)という。本邦での有病率は,10万人あたり1.6~6.5人と報告されている1)。大脳基底核や視床の神経伝達物質異常により生じると考えられている。発症のリスク因子として,うつ病,ドライアイ,パーキンソニズムなどがあり,遺伝素因も関与している1)。
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