特集 図で早わかり 実戦!眼科薬理
Ⅱ.眼科臨床薬理各論
1.外眼部・前眼部疾患
ドライアイ
山口 昌彦
1
1愛媛大学大学院医学研究科地域眼科学講座
pp.121-126
発行日 2013年10月30日
Published Date 2013/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410104988
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POINT
◎涙液層は,水層を中心として,ムチンや油層によってその安定性を保つ仕組みが成り立っている。
◎ドライアイの主な病態は涙液減少と涙液蒸発であり,これらを引き起こすさまざまな要因を的確に発見・診断し,治療戦略を立てることが重要である。一方,涙液層破壊時間(BUT)短縮型ドライアイという新しい疾患概念があり,日常臨床上,治療抵抗性であることが多い。
◎ジクアホソルナトリウム点眼液,レバミピド点眼液の登場により,これまで個別にアプローチが困難であった涙液各層をターゲットとする治療が可能になり,涙液層別治療(TFOT)という概念が提唱されている。
◎ジクアホソル点眼,レバミピド点眼により,これまで治療に苦慮していた自覚症状の強いSjögren症候群やBUT短縮型ドライアイを,点眼のみによって寛解状態に持ち込めるケースが増えてきた。
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