ドライアイ診療ガイドライン解説
4.点眼治療について
渡辺 仁
1
1関西ろうさい病院眼科部長
pp.17-18
発行日 2019年5月30日
Published Date 2019/5/30
DOI https://doi.org/10.34449/J0042.14.91_0017-0018
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ここ7,8年前までは,ドライアイの点眼治療というと人工涙液やヒアルロン酸ナトリウム点眼の選択しかなかった。これらは,涙液量の増加,涙液の安定性に対する効果は点眼直後の効果で非常に短時間であった。ところが,2010年12月にジクアホソルナトリウム点眼液(ジクアス®)が,2012年1月にレバミピド懸濁点眼液(ムコスタ®)が発売された。当初,この2つはムチン産生促進薬として発売された。この2つの点眼薬はこれまでと比較し,涙液の安定性を増加させ,ドライアイとしての自覚症状の軽減が確認されている。このことは,日本ドライアイ研究会が提唱するドライアイの診断基準である涙液安定性および自覚症状を改善させ,治療効果を発揮することになっている。それゆえ,今後主としてジクアス®あるいはムコスタ®が点眼治療の中心的役割を果たすと考えられる。
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