特集 眼圧を評価する
4.点眼治療効果を評価する
杉山 和久
1
,
東出 朋巳
1
1金沢大学眼科
キーワード:
緑内障
,
薬物治療
,
片眼トライアル
,
眼圧
,
ノンレスポンダー
,
点眼治療
Keyword:
緑内障
,
薬物治療
,
片眼トライアル
,
眼圧
,
ノンレスポンダー
,
点眼治療
pp.21-26
発行日 2018年1月5日
Published Date 2018/1/5
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000000534
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緑内障の治療薬としてはプロスタグランジン関連薬,交感神経β遮断薬,炭酸脱水酵素阻害薬,交感神経α作動薬・遮断薬,ROCK 阻害薬など作用機序の異なる多くの薬物が用いられる。現在の第一選択薬としてはプロスタグランジン関連薬が多く用いられているが,予想外に眼圧が下降しない症例をしばしば経験する。Aung ら1)とScherer 2)により,ラタノプロストにおけるノンレスポンダーの存在が示唆されているが,その原因は明らかではない。筆者らは薬物治療における治療効果と副作用の個人差が遺伝子の一塩基多型(single nucleotide polymorphism:SNP)と関連していることを報告した3)4)。薬物の眼圧下降作用には個人差が存在する以外に,眼圧自体が,日内変動,日々変動,季節変動などの自然変動を生ずることが知られているが,その変動する眼圧を下降させる緑内障治療薬の薬剤効果を判定することは容易ではない。
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