連載 ブレイクアップパターンを識る!
第2回 Overview ドライアイのニューフェース:水濡れ性低下型ドライアイ 各論2 水濡れ性低下型ドライアイで見られるブレイクアップパターン
横井 則彦
1
1京都府立医科大学眼科学教室 病院教授
pp.52-56
発行日 2019年11月8日
Published Date 2019/11/8
DOI https://doi.org/10.34449/J0042.14.02_0052-0056
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Dry Eye Workshop Ⅱ(DEWSⅡ)によれば,ドライアイは,涙液減少型と蒸発亢進型の2型に分類されている1)。しかし,筆者らは,角膜表面の水濡れ性低下によって引き起こされると考えられるドライアイのサブタイプを提唱し2)-4),それを水濡れ性低下型ドライアイと名付けた。現在,このサブタイプは,Asia Dry Eye Societyのメンバーにも支持され,ドライアイの新しいサブタイプとしてアジアから世界に発信されている5)。水濡れ性低下型ドライアイは,Todaらによって初めて提唱されたBUT(breakup time)短縮型ドライアイ6)のサブタイプの一つと考えられ,今後ますますその重要性が増してくるものと思われる。特に日常診療において,治療に難渋するドライアイが水濡れ性低下型である場合が少なくない。
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