特集 CURRENT TOPICS 5th GAST SUMMIT JAPAN学術講演会ハイライト
ワークショップ:胃炎対策基本法制定は必要か? 3 胃がん対策法制化の問題点─そのメリット・デメリットとハードル─
菊地 正悟
1
1愛知医科大学医学部公衆衛生学講座 教授
pp.37-39
発行日 2021年10月30日
Published Date 2021/10/30
DOI https://doi.org/10.34449/J0039.17.01_0037-0039
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わが国のH.pylori感染率を出生年別にみると,1900年代生まれから1930年生まれまでのH.pylori感染率は約60%かそれ以上で推移している(図1)1)。しかし,これらの年代は高齢になってからH.pylori検査を受けており,胃粘膜の萎縮によるH.pyloriの自然消失が,見かけ上感染率を低く見積もっているものによるものであり,実際は,1908年生まれでは90%以上から1930年生まれで70%まで徐々に低下するような直線的な関数で示されると考えられる。
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