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第22回 Exciting now, but…
春間 賢
1
1川崎医科大学・川崎医療福祉大学 特任教授
pp.88-90
発行日 2016年1月15日
Published Date 2016/1/15
DOI https://doi.org/10.34449/J0039.11.02_0088-0090
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私は1975年に大学を卒業し内科研修を開始したが,その頃は,上部消化管疾患の診療では,胃エックス線検査による胃癌や消化性潰瘍の診断が,研究では胃酸分泌やガストリンなど消化管ホルモン,さらに,胃粘膜血流や粘液産生などの防御能を中心とした消化性潰瘍の病態解明が中心であった。特に,胃粘膜防御能の研究は胃酸分泌と並んで盛んで,消化性潰瘍や胃炎の治療薬として多くの防御因子増強薬が開発され,臨床の場で使われるようになった。私自身は2年間の内科研修の後に,胃癌の診断に憧れて消化器内科の道に進み,国立松山病院四国地方がんセンター(現独立行政法人国立病院機構四国がんセンター)で胃癌のエックス線診断を中心とした形態診断を学び,最初に共著者として名前が掲載されたのは防御因子増強薬の臨床治験に関する論文であった。
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