特集 産婦人科における先端情報処理技術の展開
『エコチル調査』からみた日本の周産期の特性と課題
森崎 菜穂
1
1国立成育医療研究センター社会医学研究部部長
キーワード:
エコチル調査
,
疫学調査
,
統計
,
低出生体重児の要因
Keyword:
エコチル調査
,
疫学調査
,
統計
,
低出生体重児の要因
pp.53-62
発行日 2023年6月1日
Published Date 2023/6/1
DOI https://doi.org/10.34449/J0015.30.02_0053-0062
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
エコチル調査は2010〜2013年に妊娠・出産した全国の親子約10万組を長期追跡している国内最大のコホート調査である。低出生体重・早産・在胎不当過小(small for gestational age;SGA),妊娠糖尿病,妊娠高血圧症候群,産後うつ,先天奇形など,さまざまな周産期予後について,環境物質(重金属など)への曝露,喫煙・飲酒などの生活習慣,貧血・葉酸摂取・体重増加などの栄養・食事摂取状況,社会経済的背景などの影響が報告されている。特に,低出生体重児率については,妊婦の体重増加不良,鉛・喫煙への曝露,妊娠高血圧症候群の発症,妊娠前のやせ,などが要因として寄与率が大きいことが報告された。「KEY WORDS」エコチル調査,疫学調査,統計,低出生体重児の要因
Medical Review Co., Ltd. All rights reserved.