特集 妊娠成立過程における最新のトピックス
黄体形成と機能維持
杉野 法広
1
1山口大学大学院医学系研究科産科婦人科学教授
キーワード:
黄体化
,
プロゲステロン
,
エピジェネティクス
,
ヒストン修飾
Keyword:
黄体化
,
プロゲステロン
,
エピジェネティクス
,
ヒストン修飾
pp.31-36
発行日 2018年3月1日
Published Date 2018/3/1
DOI https://doi.org/10.34449/J0015.25.01_0031-0036
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
黄体形成ホルモン (LH) サージにより成熟した卵胞が排卵し黄体が形成される。ヒトではLHサージから排卵まで約36時間,ラット,マウスでは12時間である。この短期間に,卵胞では,エストロゲン産生からプロゲステロン産生へとステロイドホルモン産生が急速にシフトするが,このプロゲステロンが卵胞破裂には不可欠である。LHサージから排卵に至るまでの時期は,顆粒膜細胞の形態や組織構築はまだ黄体化していないが,機能的にはすでにプロゲステロン産生にシフトしているので機能的黄体化 (functional luteinization) と呼ばれる。本稿では,排卵とその後の黄体形成の運命を握る機能的黄体化の分子メカニズムを解説する。「KEY WORDS」黄体化,プロゲステロン,エピジェネティクス,ヒストン修飾
Medical Review Co., Ltd. All rights reserved.