特集 エイジング
エイジングとホルモン(5) インスリン
北村 忠弘
1
1群馬大学生体調節研究所教授・生活習慣病解析センター長
pp.61-66
発行日 2015年6月1日
Published Date 2015/6/1
DOI https://doi.org/10.34449/J0015.22.02_0061-0066
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「Summary」摂取カロリーを制限すると寿命が延びることが下等動物からサルに至るまで証明されており,個体のエネルギー代謝調節と寿命(老化)の間に密接な関係があると考えられる。特にインスリンシグナル下流の転写因子FOXO1が肥満,糖尿病などの代謝疾患との関連に加え,個体の寿命とも深く関連していることが最近の研究で明らかになってきた。そのため,FOXO1などのインスリンシグナル下流分子を標的としたアンチエイジング医療に期待がかかる。「はじめに」近年,世界的に65歳以上の高齢者人口は増加しており,特に長寿大国のわが国では総人口の25%(4人に1人)に達している。このことは少子高齢化に伴う社会保障の整備に加えて,いかに健康に長生きするかという課題に早急に取り組む必要性を示している。「Key words」インスリン,FOXO1,寿命,老化
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