連載 Medical Scope
生活習慣改善に基づく持続可能な肥満症診療
佐々木 駿
1
,
石垣 泰
2
1岩手医科大学医学部内科学講座糖尿病・代謝・内分泌内科分野
2岩手医科大学医学部内科学講座糖尿病・代謝・内分泌内科分野 教授
pp.62-66
発行日 2025年6月20日
Published Date 2025/6/20
DOI https://doi.org/10.34449/J0001.42.02_0062-0066
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肥満症治療の基本は、食事療法、運動療法、行動療法からなる生活習慣管理である。生活習慣改善を長期的に維持することは難しく、肥満症診療の重要な課題である。食事療法の基本は摂取エネルギー制限であり、フォーミュラ食や穏やかな糖質制限食を取り入れることも有効である。体重を中心とした生活習慣のセルフモニタリングが肥満症診療の基本となる。肥満の形成には遺伝的要因やメンタルヘルスの状態も強く影響するため、肥満状態や体重減少が不良な症例に対して一概に自己管理不良と決めつけてはいけない。肥満症患者自身の気持ちが生活習慣管理に向くよう促し、支援していくことが大切である。

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