連載 医学・薬学 人物往来
第5回 循環器診療における低酸素誘導因子(HIF)
辻田 賢一
1
,
武田 憲彦
2
1熊本大学大学院生命科学研究部 循環器内科学 教授
2東京大学医学部附属病院循環器内科 教授
pp.60-64
発行日 2025年3月10日
Published Date 2025/3/10
DOI https://doi.org/10.34449/J0001.42.01_0060-0064
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辻田 今回は、武田先生にお越しいただき、循環器診療における低酸素誘導因子(hypoxia inducible factor:HIF)についてお話を伺いたいと思います。まずは、平成8年東京大学医学部卒業後の先生のご来歴を教えていただけますか。武田 卒業後の最初の1年は、東京大学医学部附属病院(以下、東大病院)で内科の研修をしました。その後1年間、公立昭和病院(救急病院)で勉強をしたのち、榊原記念病院で2年間循環器の研修をしました。その後、東大病院に戻り、6年目から大学院に入学、現在長崎大学におられる前村浩二先生のもとでHIFの研究をしました。当時はHIFが発見されて少し経った頃で、前村先生が留学から戻られており、HIFと、時計(Clock)遺伝子というHIFに類似する遺伝子の研究をされていました。

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