特集 変形性関節症の病態・治療の最新知見
Ⅰ.総論 変形性関節症の局所における痛みの分子病態
渡邊 健一郎
1
,
籠田 成靖
2
1田辺三菱製薬株式会社育薬本部メディカルアフェアーズ部
2田辺三菱製薬株式会社育薬本部メディカルインテリジェンス部
キーワード:
Osteoarthritis
,
Pain mechanism
,
Nociceptor
Keyword:
Osteoarthritis
,
Pain mechanism
,
Nociceptor
pp.25-29
発行日 2021年6月20日
Published Date 2021/6/20
DOI https://doi.org/10.34449/J0001.39.06_0025-0029
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変形性関節症 (osteoarthritis:OA) は,加齢や外傷による関節軟骨の変性と摩耗を特徴とした退行性変性疾患であり,滑膜,軟骨下骨,半月板や靱帯などの周辺組織に炎症や変形などを伴うことで,関節局所の痛みが生じる。OAの痛みの発生については,脳における痛みの認知までを全身的に捉えると,神経障害性および中枢性のメカニズムも想定される1)が,関節局所における炎症やメカニカルストレスなどによる侵害受容性のメカニズムの関与が大きいと考えられている。そこで本稿では,OAの関節組織に分布する末梢神経やその侵害受容器に注目した痛みの分子病態について解説する。「KEY WORDS」Osteoarthritis,Pain mechanism,Nociceptor
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