特別企画 膵・消化管神経内分泌腫瘍を巡る最近の話題~NEN診断と治療の新時代~
「膵・消化管神経内分泌腫瘍(NEN)診療ガイドライン第2版」改訂のポイント
増井 俊彦
1
1京都大学医学研究科肝胆膵・移植外科 准教授
pp.62-65
発行日 2021年5月20日
Published Date 2021/5/20
DOI https://doi.org/10.34449/J0001.39.05_0062-0065
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「膵・消化管神経内分泌腫瘍(NEN)診療ガイドライン」は2015年に第1版が出版され,2019年には薬物治療の適応拡大,診断手法の進展を反映して第2版が刊行された。遠隔転移に対する集学的治療の重要性を反映して,局所治療は外科治療部門,遠隔転移治療は内科・集学的治療部門に分け,診断ではソマトスタチン受容体シンチグラフィ(somatostatin receptor scintigraphy:SRS)の保険適用を反映したアップデートを行うなど,さまざまな点が更新された。さらに,病理部門においては2019年に改訂された消化器の世界保健機構(World Health Organization:WHO)診断基準を解説し,教科書的な要素も盛り込んだ改訂となっている。本稿では,膵・消化管神経内分泌腫瘍の特徴とガイドライン作成の背景,改訂のポイントを概説する。
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