連載 Medical Scope
蕁麻疹診療における心身医学の役割
羽白 誠
1
1はしろクリック 院長
pp.59-62
発行日 2019年10月20日
Published Date 2019/10/20
DOI https://doi.org/10.34449/J0001.37.10_0059-0062
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蕁麻疹の中でも特発性慢性蕁麻疹とコリン性蕁麻疹は,心身症的な側面を呈することがある。コリン性蕁麻疹では交感神経が関与し,特発性慢性蕁麻疹では機序は不明ながらも,自律神経の関与を疑う症例が少なくない。また蕁麻疹が生じることで不安になっている患者もいる。これらの患者に心身医学療法は有用である。心身医学療法は,主に抗ヒスタミン薬に抗不安薬を併用して用いるのがよい。その他に抗うつ薬や自律訓練法,行動療法も有用であると考えている。エビデンスの積み重ねが今後の課題となっている。
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