特集 ACO:喘息とCOPDのオーバーラップ
病態と臨床的特徴 COPDからみたACO
室 繁郎
1
1奈良県立医科大学呼吸器内科学教授
pp.27-30
発行日 2017年7月20日
Published Date 2017/7/20
DOI https://doi.org/10.34449/J0001.35.07_0027-0030
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喘息・慢性閉塞性肺疾患(chronic obstructive pulmonary disease;COPD)はともに閉塞性換気障害をきたす疾患である。COPDでは完全には正常化しない気流閉塞を,喘息では典型的には可逆的な気流閉塞をきたす。しかしながら,ともにcommon diseaseであるため,合併することもまれではない。喘息においては,気道リモデリングが進行すれば可逆性に乏しい固定性の気流閉塞をきたしうるし,COPDにおいても,比較的可逆性の大きい症例も,まれならず存在する。また,喘鳴や咳嗽,息切れといった症状が似通っている場合があるため,しばしば鑑別に苦慮する。ACO(asthma-COPD overlap)の定義が定まっていないという背景を鑑み,本稿では,COPD診療中に気管支喘息の鑑別を考える必要のある場合を想定して記載する。「key words」COPD,好酸球,閉塞性換気障害,治療
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