特集 てんかん 診断・治療・ケアのアップデート
第Ⅲ章 各論
遊走性焦点発作を伴う乳児てんかん(EIMFS)
山口 解冬
1
1国立病院機構静岡てんかん・神経医療センター
pp.197-201
発行日 2026年9月24日
Published Date 2026/9/24
DOI https://doi.org/10.34433/pp.0000002553
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Summary
■遊走性焦点発作を伴う乳児てんかん(EIMFS)は,通常生後6か月以内に発症する発達性てんかん性脳症(DEE)である.
■発症前の発達は正常であることが多いが,その後は重度の精神運動発達遅滞を呈し,死亡に至る症例も少なくない.
■発作は焦点発作として出現し,1回の発作中に発作焦点が時間経過とともに移動することを特徴とする.発作活動はしばしば一側半球から対側半球へ移行し,それに対応して臨床症状も変化する.
■発作は難治性であり,多くの場合,抗てんかん発作薬(ASM)に抵抗性を示す.
■明らかな器質的脳病変を認めないことが多いが,経過中に脳萎縮を呈する症例が多い.
■原因として複数の遺伝子異常が報告されており,最も頻度が高いのはKCNT1病的バリアントである.KCNT1関連EIMFSでは,多発性体肺動脈側副血管路による喀血や心不全に注意を要する.

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