特集 こどもの心電図と心エコー図―ファーストタッチから専門診療まで―
Ⅱ.こどもの心臓の検査:専門診療編
12 胎児心エコー検査の基本
河津 由紀子
1
1福山市民病院小児科
pp.80-85
発行日 2025年10月20日
Published Date 2025/10/20
DOI https://doi.org/10.34433/pp.0000001877
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Summary
■胎児心エコー検査は,胎児期に重症先天性心疾患を早期に発見・診断するための非侵襲的な検査であり,出生後の予後改善を目的として行われる.
■日本では,レベルⅠ(スクリーニング)をおもに産科医や検査技師が担当し,異常が疑われた症例やハイリスク症例に対しては,レベルⅡ(精査・診断)を小児循環器医やスキルを有する産科医が実施している.
■出生前診断の需要が高まるなか,レベルⅡの検査数も増加しており,小児循環器医にとって必要なスキルの1つである.
■レベルⅡ検査では,心疾患の形態診断に加えて,胎児心機能の評価,疾患重症度の分類,出生前後の治療方針の決定,さらには家族への支援活動が含まれる.

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