特集 紹介医に伝えたい「腎炎・ネフローゼ症候群」 ―3歳児検尿・学校検尿のその先は?―
Ⅱ.各論:腎炎・ネフローゼ症候群の専門診療
IgA腎症
寺野 千香子
1
1あいち小児保健医療総合センター腎臓科
キーワード:
小児IgA腎症診療ガイドライン2020
,
学校検尿
,
Oxford分類
,
レニン・アンジオテンシン系阻害薬
,
多剤併用療法
Keyword:
小児IgA腎症診療ガイドライン2020
,
学校検尿
,
Oxford分類
,
レニン・アンジオテンシン系阻害薬
,
多剤併用療法
pp.649-653
発行日 2024年6月1日
Published Date 2024/6/1
DOI https://doi.org/10.34433/pp.0000001041
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SUMMARY
▷IgA腎症は小児の慢性糸球体腎炎のなかで最も頻度が高く,重要な疾患の1つである.
▷わが国の発症頻度は年間4.5~9.9人/10万人で,年長児で発症頻度が高く,男児に多い.
▷学校検尿での発見が多く,成人と比較すると予後良好だが,一部で末期腎不全への移行が報告される.
▷臨床症状と腎病理組織像を組みあわせて重症度を判定し,治療方針を決定する.
▷軽症例はRAS阻害薬,重症例は多剤併用療法(ステロイド,免疫抑制薬,RAS阻害薬)が推奨される.
▷予後因子として①臨床的因子,②組織学的因子,③治療因子が重要である.
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