特集 子どもの皮膚診療を極めるために
Ⅲ 専門医への紹介が必要な皮膚疾患
血管腫・脈管奇形
小関 道夫
1
1岐阜大学大学院医学系研究科小児科学
pp.232-239
発行日 2024年4月20日
Published Date 2024/4/20
DOI https://doi.org/10.34433/pp.0000000982
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診療のポイント
■ “血管腫” という大雑把な診断ではなく,どの血管腫であるか,正確に診断することが重要である.多くの場合,病変の外観や発症した時期,増殖性より診断可能である.
■乳児血管腫(いちご状血管腫),先天性血管腫,Kaposi(カポジ)肉腫様血管内皮細胞腫,房状血管腫,毛細血管奇形(単純性血管腫),静脈奇形(海綿状血管腫),リンパ管奇形(リンパ管腫),動静脈奇形のそれぞれの特徴と違いを理解する.
■乳児血管腫のなかには重篤な症状を起こしたり,後遺症を残す例もあり,プロプラノロールが第1選択薬として推奨されている.
■そのほかにも緊急に治療が必要な病態もあり,迷う場合も含め,専門医との連携が重要である.
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