特集 アレルギー疾患―最新治療と生活からの視点
Ⅱ 気管支喘息
気管支喘息の生活指導
中村 浩章
1
,
勝沼 俊雄
2
1東邦大学医療センター大橋病院小児科
2東京慈恵会医科大学附属第三病院小児科
pp.54-58
発行日 2023年10月20日
Published Date 2023/10/20
DOI https://doi.org/10.34433/pp.0000000705
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
はじめに
小児期の気管支喘息(以下,喘息)の病態の中心は2型気道炎症といえる.アレルゲンに曝露されることにより喘息が悪化する危険性が高いため,日常生活においてそのリスク因子を回避することが重要である.生活環境中のアレルゲンは喘息患者における主要なリスク因子であり,喘息の発症と増悪の双方に関与する.吸入アレルゲンは一定濃度の曝露により感作が進み,その後の気道慢性炎症を誘導すると考えられている.吸入アレルゲンの多くは室内中に存在するアレルゲンであり,ダニをはじめとして動物,真菌類などがある.2型気道炎症には自然免疫系も関与していることから,大気汚染物質,受動喫煙,感染症などにも注意を払う必要がある.本稿では,喘息に関連する主要なリスク因子に着目し,日常生活における対応について解説する.
Copyright © 2023, SHINDAN TO CHIRYO SHA,Inc. all rights reserved.