特集 研修医として今知りたい新生児の診療に必要な手技
Ⅰ.基本的知識
新生児の解剖・生理を知る
長 和俊
1
1JCHO北海道病院小児科
キーワード:
肺サーファクタント
,
肺血管抵抗
,
TSHサージ
,
中性温度領域
,
生理的黄疸
Keyword:
肺サーファクタント
,
肺血管抵抗
,
TSHサージ
,
中性温度領域
,
生理的黄疸
pp.491-495
発行日 2023年5月1日
Published Date 2023/5/1
DOI https://doi.org/10.34433/pp.0000000454
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SUMMARY
▷新生児期は,胎盤呼吸の子宮内生活から肺呼吸の子宮外生活への適応過程にある.
▷肺呼吸の確立には,肺の構造的成長,肺の機能的成熟,肺水の排泄,呼吸運動の持続が必要である.
▷循環の適応には,肺血管抵抗低下,卵円孔の閉鎖,動脈管の閉鎖が必要である.
▷出生に伴うTSHサージにより甲状腺機能が高まり,異化による熱産生が増える.
▷新生児は熱産生が少なく,体表面積が大きく,温熱コンダクタンスが高く,不感蒸泄が多い.
▷短い赤血球寿命,肝でのグルクロン酸抱合の未熟性,腸肝循環の亢進が原因で生理的黄疸が生じる.
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