特集 子どもと家族への心のケア
Ⅱ.様々な領域における心のケア
小児糖尿病診療における心のケア
柚山 賀彦
1
1大阪公立大学大学院医学研究科発達小児医学
キーワード:
1型糖尿病
,
トランジション
,
動機づけ面接
,
マインドフルネス
,
スティグマ
Keyword:
1型糖尿病
,
トランジション
,
動機づけ面接
,
マインドフルネス
,
スティグマ
pp.55-61
発行日 2023年1月1日
Published Date 2023/1/1
DOI https://doi.org/10.34433/pp.0000000011
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SUMMARY
▷小児糖尿病,特に1型糖尿病は,診断されたその日から生涯にわたって注射や食事の調整が必要となるため,本人・家族ともに心理的な負担が大きい.さらに,発症時に医療者がどのようにかかわったのかは,その後の予後に大きくかかわる.
▷児の成長発達にあわせて,少しずつ自分でできる処置の内容を増やしていけるように支持的支援を続けることが大切である.
▷適切なアプローチをしていても,児や家族は環境の変化など様々な理由で心理的に不安定となり,医療的ケアが困難となる例がある.医療者間はもちろん,保育者や学校,患者会の活動などを用いて,児を一人の人間として尊重できる環境づくりを目指したい.
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