連載 医療裁判の現場から・特別編
術後の女性患者にわいせつ行為をしたとして,準強制わいせつ罪に問われた乳腺外科医の無罪が確定した事例
秦 奈峰子
1,2,3
1弁護士
2産婦人科医師
3太田秀哉法律事務所所属
キーワード:
せん妄
,
わいせつ行為
,
診療
Keyword:
せん妄
,
わいせつ行為
,
診療
pp.818-823
発行日 2025年7月1日
Published Date 2025/7/1
DOI https://doi.org/10.34433/og.0000001272
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はじめに
2016(平成28)年5月に女性患者の乳首を舐めるなどのわいせつな行為をしたとして,乳腺外科の男性医師が逮捕・勾留後,準強制わいせつ罪で起訴されました.当時,医師の実名入りで報道され,ネット上では女性患者についての様々な情報が流されるなど,耳目を集めました.そして,発生から約9年を経た2025年3月,本件について,当該医師を無罪とする差戻控訴審判決が出されました.検察は上告せず,当該医師の無罪が確定しました.

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