特集 子宮内膜・子宮内腔とその異常
Ⅱ.子宮内膜・子宮内腔の異常と治療
13.妊孕性温存手術後の癒着胎盤,RPOC
真壁 健
1,2
,
山上 亘
2
1国立病院機構東京医療センター産婦人科
2慶應義塾大学産婦人科学教室
キーワード:
子宮体癌
,
妊孕性温存
,
癒着胎盤
,
RPOC
Keyword:
子宮体癌
,
妊孕性温存
,
癒着胎盤
,
RPOC
pp.1387-1391
発行日 2024年12月1日
Published Date 2024/12/1
DOI https://doi.org/10.34433/og.0000000966
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要旨
子宮体癌に対する妊孕性温存療法として高用量酢酸メドロキシプロゲステロン(MPA)療法があげられる.病変消失率は75~94%と比較的高値である一方で,その再発率も26~54%と高値であり1),治療中,治療後に定期的な子宮内膜生検や子宮内膜全面掻爬等の精査が必要である.一般的に癒着胎盤の頻度は0.04%2)3)とされ,胎盤遺残や胎盤ポリープの総称であるRPOCの頻度は0.05~5.3%4)5)とされる.いずれも子宮内操作がリスク因子の1つであるが,頻回の子宮内操作が行われるMPA療法は癒着胎盤,RPOCの高リスクであり,妊娠,分娩後の慎重な管理が必要である.
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