特集 子宮体部悪性腫瘍の最前線
Ⅱ.診断・治療の最前線
9.子宮体がんに対する手術療法の最前線
濵西 潤三
1
,
万代 昌紀
1
1京都大学大学院医学研究科婦人科学産科学
キーワード:
子宮体がん
,
腹腔鏡下手術
,
ロボット支援下手術
Keyword:
子宮体がん
,
腹腔鏡下手術
,
ロボット支援下手術
pp.282-288
発行日 2023年3月1日
Published Date 2023/3/1
DOI https://doi.org/10.34433/og.0000000071
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要旨
子宮体がんにおいて,わが国でも低侵襲手術の有用性が示され,初期低リスク例に対する腹腔鏡下あるいはロボット支援下での低侵襲手術が普及しつつあり,高齢者や高度肥満例に対する優位性を示す報告もあり,今後のわが国での長期的予後の検証が待たれる.さらに今後は,初期でも中~高リスク例に対する,鏡視下での手術適応の拡大や傍大動脈リンパ節郭清を含めた後腹膜リンパ節郭清などへの適応拡大への展開も期待されている.一方で,低侵襲手術導入期には術中合併症が生じやすく,また進行例に対する低侵襲手術の優位性を示すエビデンスはないことから,適切な症例の選択と習熟した手術チームの連携による安全性の担保とともに実臨床での有効性の検証が求められている.
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