特集 日常臨床で必ず出会うリウマチ膠原病疾患―自信がもてる実践ガイド
各論 日常臨床で頻度の高い疾患
関節リウマチの診断と治療
蓑田 正祐
1
1諏訪中央病院リウマチ膠原病内科
キーワード:
亜急性
,
慢性多発滑膜炎
,
EORA
,
CSA
Keyword:
亜急性
,
慢性多発滑膜炎
,
EORA
,
CSA
pp.1283-1290
発行日 2025年11月1日
Published Date 2025/11/1
DOI https://doi.org/10.34433/dt.0000001562
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Headline
・リウマチ膠原病疾患は「①自己免疫・自己炎症機序による免疫トラブル」が生じ,結果として「②炎症」に伴う「③慢性的な全身性症状」をきたす疾患である.
・関節リウマチ(RA)は典型的には亜急性・慢性的に対称性多関節に滑膜炎(関節炎)を生じる疾患であるが,pre-RA(≒CSA)・回帰性リウマチ・リウマチ性血管炎など多様な表現型が存在し,最近では高齢化に伴い高齢発症RA(EORA)が増加している.
・RA診断にはゴールドスタンダードがなく,関節痛をきたす疾患群を想定し,①②③を意識しながら,RAらしい・らしくない情報を集約し,診断仮説を立て診断・治療を行い,RAとしての経過に矛盾を感じる場合は常に診断の見直しを行う.
・病態として滑膜炎が本質のRAの鑑別にあがるリウマチ性多発筋痛症(PMR)は滑液包炎,末梢型脊椎関節炎は付着部炎が本質である.
・患者と治療目標・原則を共有し,患者一人ひとりに合致した治療選択と適切な経過観察を行い,長期QOLと生命予後の改善を目指す.

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