特集 膠原病
【症状に対する診断的アプローチ】
2.関節炎—関節痛から関節炎を鑑別するときに何を考えるか
蓑田 正祐
1
,
松井 和生
1
Masahiro MINODA
1
,
Kazuo MATSUI
1
1亀田総合病院 リウマチ膠原病内科
pp.313-321
発行日 2014年6月1日
Published Date 2014/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3103900355
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リウマチrheumatism,リウマチ性疾患rheumatic diseaseとは,関節を中心とした運動器の疼痛を起こす病気の総称である。語源となったrheumaは古代ギリシャ語(ρευμα)に由来し,“流れ”を意味する。リウマチ性疾患は6人に1人が罹患し,筋骨格系症状があるのは3人に1人ともいわれている1)。その大部分は,重症ではなく,自然軽快することが多いが,重い身体障害や生命にかかわる臓器障害へと進展する疾患が原因であることも少なくない。関節痛をはじめとする筋骨格系症状が,関節の炎症によるのか,機械的(非炎症性)問題によるのか,全身性疾患なのかを最初に判断することは,その後の評価とマネジメントにとって重要である2)。本稿では関節痛を主訴に来院した患者に対し,どのようにアプローチしていくかを述べる。
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