特集 検体検査のポイントとピットフォール 診察室にこの1冊
B.確定診断に用いる検査
36.膵がん関連腫瘍マーカー[生化学的検査]
牟田 誠矢
1
,
浜口 拓郎
1
,
内藤 嘉紀
1
1久留米大学病院臨床検査部
pp.328-330
発行日 2025年3月24日
Published Date 2025/3/24
DOI https://doi.org/10.34433/dt.0000001287
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Summary
1.膵がん関連腫瘍マーカーはCA19-9,CEA,DU-PAN-2,Span-1が有用である.多くの場合,予後予測や治療効果予測に活用されるが,早期診断には適しない.一方で,APOA2-iTQとCA19-9を組み合わせることで,膵がんの早期発見に寄与できる.
2.CA19-9とCEAは腺癌の存在診断に有用であり,胃がんや大腸がんの診断にも有効である.
3.Lewis式血液型が(a-b-)の場合は,CA19-9が産生されず陰性化するため,DU-PAN-2,Span-1を測定することが望ましい.

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