特集 よくわかる! 精神疾患対応 これ1冊―内科医と精神科医の連携のために
第2部 精神科との連携が特に必要な領域
12 抗NMDA受容体抗体脳炎等の辺縁系脳炎
髙木 学
1
,
岡久 祐子
2
,
酒本 真次
2
1岡山大学学術研究院医歯薬学総合研究科精神神経病態学
2岡山大学病院精神科神経科
pp.103-107
発行日 2024年3月26日
Published Date 2024/3/26
DOI https://doi.org/10.34433/dt.0000000662
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Summary
1.自己免疫性脳炎は10万人に1人程度とまれではあるが,経過が非典型的または難治な精神疾患では,自己免疫性精神病の可能性を常に意識する.
2.精神症状が主体の患者に免疫療法を行う際は,抗NMDAR抗体や他の抗体による自己免疫性脳炎の強い根拠に基づいた診断が必要である.
3.抗体検査が間に合わない場合でも,GrausやPollakらのprobableの診断基準に該当する患者は積極的に免疫療法を行う.
4.精度の高い抗体検査や新規神経自己抗体が発見されることで,精神疾患の新しいアプローチとなることが期待される.
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