特集 認知症を取り巻く現状:バイオマーカー、根本治療薬ってなに?
認知症研究の最前線 世界はgame changerを待っている マルチドメイン介入
内田 一彰
1
,
櫻井 孝
1国立長寿医療研究センター もの忘れセンター
キーワード:
運動療法
,
ライフスタイル
,
専門職間人間関係
,
認知症
,
リスク
,
栄養指導
,
生活習慣病
,
フィンランド
,
実行機能(意識過程)
,
認知的予備力
,
認知機能低下
Keyword:
Interprofessional Relations
,
Life Style
,
Finland
,
Risk
,
Dementia
,
Exercise Therapy
,
Cognitive Dysfunction
,
Cognitive Reserve
,
Executive Function
pp.631-637
発行日 2022年5月1日
Published Date 2022/5/1
DOI https://doi.org/10.34433/J00697.2022195231
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
<Headline>1 近年、認知症発症に関与する因子に対する多因子介入の重要性が報告されており、世界各国でその有効性を検証するための研究が行われている。2 多因子介入の先駆けとなったFINGER研究では、運動、栄養指導、認知トレーニング、心血管代謝危険因子のモニタリングで構成される多因子介入を2年間行うことで、認知機能が改善することが報告された。3 わが国でも、J-MINT研究がスタートしており、多因子介入プログラムの認知機能低下抑制に対する効果の検証、そのメカニズムの解明、また、民間企業と連携し認知症予防サービスの仕組み構築を目指している。4 J-MINTの研究成果は、30か国以上が参加し世界的な認知症予防の活動を行うWW-FINGERSを通し、世界の認知症発症、特に東アジアでの認知症発症の抑制への貢献も期待されている。
Copyright© 2022 SHINDAN TO CHIRYO SHA,Inc. all rights reserved.