特集 認知症を取り巻く現状:バイオマーカー、根本治療薬ってなに?
認知症診療の基本 診断、治療、BPSD対処の基本 前頭側頭型認知症
佐藤 俊介
1
,
繁信 和恵
1大阪大学 大学院医学系研究科精神医学教室
キーワード:
MRI
,
神経心理学的検査
,
鑑別診断
,
統合失調症
,
SPECT
,
脳循環
,
認知症-前頭側頭型
,
病識
,
失語症-原発性進行性非流暢型
,
前頭側頭葉変性症
,
行動心理学的症候
Keyword:
Cerebrovascular Circulation
,
Diagnosis, Differential
,
Magnetic Resonance Imaging
,
Tomography, Emission-Computed, Single-Photon
,
Neuropsychological Tests
,
Schizophrenia
,
Frontotemporal Lobar Degeneration
,
Primary Progressive Nonfluent Aphasia
,
Frontotemporal Dementia
pp.573-578
発行日 2022年5月1日
Published Date 2022/5/1
DOI https://doi.org/10.34433/J00697.2022195222
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<Headline>1 前頭側頭型認知症(FTD)は、行動異常型前頭側頭型認知症(bvFTD)と意味性認知症(SD)、進行性非流暢性失語(PNFA)の3つのサブタイプに分類される。bvFTDとSDは難病指定されており、正しい診断が求められる。2 bvFTDでは脱抑制や常同行動などの行動異常がみられる。SDとPNFAは失語症が中核症状である。FTDは、前頭葉型Alzheimer病や進行性核上性麻痺、大脳皮質基底核変性症、また精神疾患などとの鑑別を要する。3 FTDに対する根治薬はなく、非薬物療法が主体となる。FTDの症候の特徴を取り入れたケアが有用である。またSDの語義失語に対しては、物品の写真を用いたリハビリテーションなどが有用である。
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