特集 血管炎の診断と治療:エッセンスと今後の展望
血管炎の病理と臓器障害、診断と治療の進歩 大型血管炎による心血管系の臓器障害
中岡 良和
1
1国立循環器病研究センター研究所 血管生理学部
キーワード:
病的狭窄
,
胸部大動脈
,
リウマチ性多発筋痛症
,
心不全
,
巨細胞性動脈炎
,
大動脈弁閉鎖不全症
,
大動脈瘤
,
高安動脈炎
,
血管リモデリング
Keyword:
Giant Cell Arteritis
,
Heart Failure
,
Constriction, Pathologic
,
Polymyalgia Rheumatica
,
Takayasu Arteritis
,
Aorta, Thoracic
,
Aortic Aneurysm
,
Aortic Valve Insufficiency
,
Vascular Remodeling
pp.1361-1365
発行日 2021年10月1日
Published Date 2021/10/1
DOI https://doi.org/10.34433/J00697.2021369512
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<Headline>1 血管炎症候群の中で心血管系に障害をきたす主な疾患には、大型血管炎の高安動脈炎と巨細胞性動脈炎、中型血管炎の川崎病などが挙げられる。2 高安動脈炎の心血管系の合併症としては、大動脈弁閉鎖不全症、大動脈瘤、大動脈解離、腎動脈狭窄による腎血管性高血圧、脳虚血発作、肺高血圧症などがある。3 巨細胞性動脈炎は頭蓋領域の動脈に炎症をきたすことが多いが、頭蓋外の大動脈、鎖骨下動脈、総腸骨動脈などに病変をきたすことがあり、大動脈病変のある患者は大動脈病変のない患者より予後不良であることが報告されている。
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