特集 一般内科医が知っておきたい最新の心筋症診療
各心筋症における診療の実際 抗がん剤心筋症
石田 純一
1
1東京大学 大学院医学系研究科循環器内科学
キーワード:
抗腫瘍剤
,
心筋疾患
,
予後
Keyword:
Antineoplastic Agents
,
Cardiomyopathies
,
Prognosis
pp.557-561
発行日 2021年4月1日
Published Date 2021/4/1
DOI https://doi.org/10.34433/J00697.2021196027
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<Headline>1 がん治療の進歩や高齢化に伴って、がん患者やがんサバイバーにおける心血管疾患、なかでもがん治療薬による心機能障害の重要性が増している。2 アントラサイクリン系薬剤を代表とする殺細胞性がん治療薬による心機能障害は以前より知られており、用量調整や心保護療法の有用性が示されてきた。3 トラスツズマブに代表される分子標的薬に関連する心機能障害は一般的には可逆性で、心保護療法が有用であるケースが多い。4 免疫チェックポイント阻害薬による免疫有害事象の1つである心筋炎は頻度は低いが重症化する症例があり、注意を要する。
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