特集 日常診療で遭遇する睡眠-覚醒障害
日常診療で遭遇する睡眠-覚醒障害の診断と治療 睡眠時随伴症
金野 倫子
1
1埼玉県立大学 保健医療福祉学部共通教育科
キーワード:
食行動
,
夢遊症
,
夢
,
ポリソムノグラフィー
,
睡眠時随伴症
,
レム睡眠行動障害
Keyword:
REM Sleep Behavior Disorder
,
Dreams
,
Feeding Behavior
,
Polysomnography
,
Somnambulism
,
Parasomnias
pp.1599-1603
発行日 2020年12月1日
Published Date 2020/12/1
DOI https://doi.org/10.34433/J00697.2021114918
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<Headline>1 睡眠時随伴症の診断においては、異常行動の詳細とともに、出現する時間帯、出現しやすい条件等を把握する。常用している薬や嗜好品、既往歴、家族歴の確認も重要である。2 せん妄、睡眠関連てんかん等との鑑別は重要である。せん妄は、そもそも睡眠が成り立たない事態、睡眠時随伴症では睡眠はいったん成立しているが、部分的に異常が生じていると捉える。3 睡眠時随伴症では、(1)他に精神疾患や神経疾患を有する場合があること、(2)睡眠関連呼吸障害や睡眠関連運動障害を合併する場合があること、(3)レム関連睡眠時随伴症とノンレム関連睡眠時随伴症は重畳する場合があること、の3点に留意する。4 自然経過をみてよいもの、今後出現する神経疾患の前駆症状としての意味があるもの、それぞれの睡眠時随伴症の予後について理解した上で、介入を行う必要がある。
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