非侵襲的陽圧換気療法が有効であった先天性両側声帯麻痺の1例

在胎38週3日、出生体重3,128gで出生した男児。出生時より吸気性喘鳴があり啼泣時に陥没呼吸、酸素化不良を認め、精査より先天性両側声帯麻痺と診断。閉塞性無呼吸や哺乳不良も認めたが日齢13にhigh flow nasal cannula(HFNC)装着後、症状軽減し哺乳量は増加した。しかしHFNCでは通院移動を含めた在宅管理が困難であり、日齢77にnasal continuous positive airway pressure(NCPAP)へ変更。経管栄養併用し、日齢104に退院。重篤な呼吸障害のない先天性両側声帯麻痺に対し非侵襲的陽圧換気療法が治療選択肢となりうる。