特集 小児血液・腫瘍疾患の最前線
研究の最前線 遺伝性腫瘍に対するゲノム医療体制
熊本 忠史
1
1国立がん研究センター中央病院 小児腫瘍科
キーワード:
遺伝性疾患
,
オーダーメイド医療
,
実態調査
,
小児癌
Keyword:
Genetic Diseases, Inborn
,
Precision Medicine
pp.511-516
発行日 2020年4月1日
Published Date 2020/4/1
DOI https://doi.org/10.34433/J00642.2020164998
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
●わが国では少なくとも年間約1,000人の遺伝性腫瘍患者が診療されているが、遺伝学的診断を受けていない人が多く、また、フォローアップ体制は施設により様々である。●クリニカルシークエンスにおける二次的所見の開示には、事前に被験者の意思確認が必要である。被験者が小児である場合は将来開示し得ることを代諾者に伝えておく。●現時点で遺伝性腫瘍患者を救命し得る方法は、がん早期発見に尽きる。がんサーベイランス法の標準化が不可欠である。●遺伝性腫瘍患者が負担する医療費は多く、また長期間に及ぶ。公的な支援が必要である。
Copyright© 2020 SHINDAN TO CHIRYO SHA,Inc. all rights reserved.