特集 産婦人科における素朴な疑問と解説(2)産科編
子宮頸がん合併妊娠女性は経腟分娩しないほうがいいの?
細谷 聡史
1
,
矢内原 臨
,
岡本 愛光
1東京慈恵会医科大学 医学部産婦人科学講座
キーワード:
子宮頸部腫瘍
,
妊娠合併症-腫瘍性
,
自然分娩
,
妊娠転帰
Keyword:
Natural Childbirth
,
Pregnancy Complications, Neoplastic
,
Pregnancy Outcome
,
Uterine Cervical Neoplasms
pp.1191-1195
発行日 2022年11月1日
Published Date 2022/11/1
DOI https://doi.org/10.34433/J00525.2023015691
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子宮頸がん合併妊娠の分娩様式の選択には,進行期や頸部腫瘍の残存の有無が重要となる.円錐切除後に断端陰性で脈管侵襲のないIA1期の扁平上皮癌では経腟分娩が許容されるが,それ以外は母体の腫瘍学的予後の観点から個別の検討が求められる.特にIB1期以上の症例では分娩に伴う腫瘍からの出血,頸管裂傷や分娩進行の障害など分娩管理上の問題,また産道裂傷部位への転移など腫瘍学的な問題から帝王切開が望ましい.本稿では子宮頸がん合併妊娠での分娩様式について,既報を基に概説する.
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