特集 こんなときどうする?他科とのコミュニケーションガイド
(第3章)消化器内科・消化器外科 消化管間質腫瘍(GIST)
三宅 基隆
1
,
井出 義人
,
西田 俊朗
1国立がん研究センター中央病院 放射線診断科
キーワード:
MRI
,
消化器外科
,
Gastrointestinal Stromal Tumor
,
Imatinib
,
腹部CT
Keyword:
Magnetic Resonance Imaging
,
Imatinib Mesylate
,
Digestive System Surgical Procedures
,
Gastrointestinal Stromal Tumors
pp.168-172
発行日 2022年3月25日
Published Date 2022/3/25
DOI https://doi.org/10.34433/J00525.2022140449
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<産婦人科医におさえてほしいポイント>GISTは最多の消化管間葉系腫瘍で、原発性卵巣がんと類似した画像所見を示す場合があるため由来臓器の同定が重要である。粘膜下を主座に発育し、小病変のうちは境界明瞭、辺縁平滑であることが多いが、大きさにかかわらずしばしば嚢胞変性、粘液腫状変性を伴い、不整形、複雑な表面凹凸、多結節状を呈する場合がある。初発GISTの唯一の根治手段は、肉眼的に安全なマージン(肉眼的断端陰性)を確保し、偽被膜を損傷せず完全切除(R0)を行う外科的完全切除である。不適切な組織採取は播種のリスクがある。リンパ節転移の頻度は低くリンパ郭清術は不要で、臓器機能温存を考慮し部分切除が推奨される。術前に腫瘍が大きく他臓器合併切除が必要になる場合などは、術前化学療法を行い、腫瘍縮小後の外科切除を考慮することもある。
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